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何が人を老いさせるのか-?80歳の音楽家の偉大なる終演に人生の希望を見つける

2016年05月26日(木)
POSTER-D 再校OUT

何が人を老いさせるのか-?80歳の音楽家の偉大なる終演に人生の希望を見つける

作品紹介

グランド・フィナーレ

80歳の作曲家、指揮者のフレッド・バリンジャーは、周囲に音楽家からはもう引退したと告げ、スイスの高級リゾートホテルで親友の映画監督ミック・ボイルと共にバカンスを過ごしていた。そんな折、彼の元に代表曲「シンプル・ソング」を英女王陛下の前で指揮して欲しいという依頼が舞い込む。依頼を頑なに断るフレッド。
人は何を失ったときに老いていくのか。何事にも無気力なフレッドが抱える「指揮はできない」理由とはー?アルプスの壮大な自然と共に、喪失と向き合う人びとが奏でる、雄大なる人生賛歌。

心震える度

92%

わたし

今日は『グランド・フィナーレ』を紹介するよ。
イタリアの鬼才と呼ばれ、前作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』がアカデミー賞外国語映画賞を獲ったパオロ・ソレンティーノが監督なんだ。

ミーちゃん

あーぼくとしたことが…『グレート・ビューティー〜』はまだ観ていないんだよね。

わたし

パオロ・ソレンティーノは、同じくイタリア生まれの映画監督で「映像の魔術師」と呼ばれたフェデリコ・フェリーニの再来とも言われているんだ!
この作品でも、その手腕が発揮されていて、本当に映像が美しいの!

ミーちゃん

ホントだ!この写真だけでもアートみたいだね。

わたし

でしょう!
主人公の音楽家フレッドは、元々は有名な作曲家・指揮者で、今は80歳なんだけど、音楽家としての活動から引退して、親友の映画監督ミックとスイスの高級リゾートでバカンスを過ごしているんだ。バカンスと言っても、娘のレナが予約したマッサージや、健康診断をこなしている感じなんだけどね。

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ミーちゃん

指揮者の格好が様になっているね!

わたし

ある日、フレッドの元に英女王陛下から彼の代表曲「シンプル・ソング」を指揮して欲しいという依頼が来るんだけどね。ある理由から彼はそれを断り続けるの。
また、親友の映画監督のミックは、フレッドとは対照的に次回作を撮ることに夢中なんだけど、そんな彼もまた大きな壁にぶち当たるのね。
それにフレッドの娘のレナ。これまた美しいレイチェル・ワイズが演じているんだけど…

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わたし

彼女もまた夫に浮気されるという目に遭ってしまってね。とにかく主人公の登場人物たちが、みんな深い喪失と向き合うことになるんだ。

ミーちゃん

へー!

わたし

それでね。この作品が示してくれる興味深いテーマのひとつは「人はいつ老いるのか」ということだと思うんだよね。

ミーちゃん

老いかぁ。
それは他人事ではないテーマだよ。

わたし

ミーちゃんも老いとか考えるんだね!

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ミーちゃん

君よりはね。まぁ、まだ老いを考える歳じゃないとしても、いろんな年代や考え方の人の人生を観て、自分と置き換えてみることも、映画の楽しみのひとつだと僕は思っているから。

わたし

さすがミーちゃん。
人生に無気力なフレッドと、次回作に意欲的なミック。この二人を見ても、フレッドは夢も目標もなく、ただ過ごしているように見えるけれど、ミックは生き生きとしているんだよね。
肉体的なことで言えば、二人とも歳はとっているんだけど。

ミーちゃん

たしかに。生き生きしているかどうかって、年齢じゃないよね。

わたし

うん。深い喪失を抱えたフレッドは、同じく大きな喪失と向き合うこととなるミックを見て、これからの人生をどう生きていくか考えざるを得ないんだ。
それは、過去と向き合うことでもあり、そして未来の自分とも向き合っていくことなんだよね。
涙を流したり、大きな声で叫んだりするんじゃないんだけどね。後半、フレッドの感情が激しく動いたことが目で分かるシーンがあって、観ているこっちもすごく感情を揺さぶられたよ。

ミーちゃん

そうなんだ。たまには人生についてゆっくり考えてみようかなぁ。

わたし

フレッドは最後にどんな決断をするのか。人生の再生を感じさせるフィナーレは、ぜひ劇場で観てほしいな!

  • 原題:Youth
  • 監督:パオロ・ソレンティーノ
  • 上映時間:124分
  • 公開日:2016年4月16日(土)より、新宿バルト9、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
  • 公式サイト:http://gaga.ne.jp/grandfinale/
  • © 2015 INDIGO FILM, BARBARY FILMS, PATHÉ PRODUCTION, FRANCE 2 CINÉMA, NUMBER 9 FILMS, C -FILMS, FILM4

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