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一人の女の子としてのジャニス・ジョプリン、彼女の歌声と孤独に迫る103分

2016年09月08日(木)
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一人の女の子としてのジャニス・ジョプリン、彼女の歌声と孤独に迫る103分

作品紹介

ジャニス:リトル・ガール・ブルー

マドンナ、ピンク、シンディ・ローパー、エイミー・ワインハウス。のちの女性アーティストに強烈な影響を与えた「音楽史上最高の女性スター」ジャニス・ジョプリン。27歳という若さで逝った彼女の一人の女性としての内面に迫る。その歌声はどのようにして生まれたのか、なぜ彼女の歌は多くの人の心を掴むのか。

ジャニスが亡くなった年に生まれた監督が、遺族の全面協力のもとに贈る、魂のドキュメンタリー。

心震える度

86%

わたし

今日のオススメは伝説のシンガー、ジャニス・ジョプリンの素顔に迫るドキュメンタリー『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』だよ!

ミーちゃん

ジャニス・ジョプリン!…詳しい?

わたし

もちろん名前は聞いたことはあるものの、彼女の曲や人となりについてはほとんど知らなくて…

本作内で流れる「Move Over(ジャニスの祈り)」とかは耳にしたことがあったけど、曲のタイトルも知らなかった。

ミーちゃん

ぼくもそんなに詳しくないなぁ。若くしてドラッグで亡くなった、というのは知っているけど。

わたし

うん。だから「有名な女性ロックシンガーだよね」という以上の思い入れは特になくて、自分とはあまり縁がないように感じていたんだけどね。

今回『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』を観て、180度見方が変わったよ!

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ミーちゃん

それはどうして??

わたし

今回のドキュメンタリーでは、ジャニスがテキサス州のポート・アーサーで生まれてから大学時代にサンフランシスコに移り住むまでと、その後トップシンガーとして活躍しつつも苦悩し、亡くなるまでを描いているんだけど、そのすべての過程において、彼女の悩みや孤独がとても身近なものに感じられたからかな。

その姿は決して近寄りがたいスーパースターなんかではなくてね。

ミーちゃん

ふーん。確かに、デビュー前のことは何も知らないなぁ。ジャニスはどんな女の子だったの?

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わたし

中学〜高校時代、15歳の頃のジャニスは、雑誌に出てくるようなモデルに憧れる普通の女の子でね。でも、体重が増え、ニキビも増え、外見をからかわれてイジメにあって、自分は雑誌の中のモデルのような女の子にはなれないと思い知るんだ。

ちなみに、わたしも中学生の頃に歯の矯正をしていたんだけど…。男の子たちから「線路」って呼ばれてからかわれていたから、映画の冒頭からもう、他人事とは思えなかったよね…

ミーちゃん

なんか悲しい話だね…

わたし

オースティンのテキサス大学に入学してからも、「学校でいちばんカッコよくない男性」を決めるコンテストで、ジャニスに票を入れた人たちがいたりしてね。

思春期の彼女がどれだけ傷ついたかは、想像に難くないよね。

ミーちゃん

そうだね…歌い始めたのは、この頃から?

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わたし

うん。17歳の頃から黒人ブルーズ歌手をお手本に歌いはじめたジャニスは、大学でもバンドに加わったり、ソロで歌ったりしながらサンフランシスコに移り住むんだ。

ただ、両親は彼女に学校の先生になって欲しかったというような保守的な人でね。両親から期待される自分と、何者かになりたい、目立ちたいという自分の間で、ジャニスは葛藤していたんじゃないかな。ドラッグやアルコールの常習が悪化してしまうんだよね。

ミーちゃん

そうだったんだ…

わたし

その後、映画の後半では、彼女が「ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディングカンパニー」というバンドにヴォーカリストとして加入し、デビューするところから、幾つかのバンドを渡り歩いていくところを、彼女の恋愛模様や、ライブ映像を交えて追っていくんだけどね。

彼女の曲の歌詞は、とても自伝的な内容のものが多くて、彼女がどれほどまでに愛を求めていたか、いかにステージが彼女にとっては生きがいで、またステージを降りたら抱えきれないほどの孤独を感じていたかが伝わってくるんだ。

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ミーちゃん

絞り出すような切ない彼女の歌声には、そんな背景があったんだね。

わたし

そして印象的だったのが、残念ながら彼女にとっての最後のコンサートとなってしまったボストンでの公演の後、高校のクラス会への出席のために報道陣とともにポート・アーサーに帰郷するシーン。そこで会った、かつての高校のクラスメイトたちは、誰一人としてジャニスに話しかけようともしないんだ。

会場で一人浮いているジャニスの寂しそうな顔は、忘れられないよ。その一月後に、ジャニスはロサンゼルスのホテルでアルコールとヘロインの過剰摂取で27歳という若さで亡くなるんだ。

ミーちゃん

なんだかとっても悲しいね…

わたし

うん。でもそんな心の痛みを知っている彼女の歌だったからこそ、これだけ多くの人の心に響いたのかもしれないね。

最後の方で、ジョン・レノンとオノ・ヨーコがインタビューを受けるシーンがあるんだけどね。ジャニスの死を受けて「ドラッグはどうしたらなくせると思う?」という問いに対する、彼らの答えがとても印象的だったよ。

ミーちゃん

これを機に、ジャニス・ジョプリンについて知ってみようかな。

わたし

わたしも曲を聴き直したよ!

ジャニス・ジョプリン没後半世紀を経た今、こういう出会いの機会が改めてあるのも、映画が持っている一つの醍醐味だよね!

約30曲に及ぶ彼女の歌と、遺族やバンドメンバー、恋人たち、そして彼女の直筆の手紙から浮き彫りになるジャニスの姿をぜひ見つけてみてね。

  • 原題:JANIS:LITTLE GIRL BLUE
  • 監督:エイミー・バーグ
  • ナレーション:キャット・パワー
  • 上映時間:103分
  • 公開日:9月10日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
  • 公式サイト:http://janis-movie.com/index.html
  • (c) 2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved.

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