今度の主人公は魔法動物学者。5年ぶりの「ハリー・ポッター」新シリーズに胸を躍らせる!

作品紹介

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

魔法使いで、魔法動物学者のニュート・スキャマンダーは、ある日ひょんなことから大切にしている魔法のトランクを人間のものと取り違えてしまう。トランクの中に入っていた、魔法界の魔法動物たちは一斉に人間の世界へ逃げ出し、街中が前代未聞のパニックに!ニューとは魔法動物を追跡する羽目になるが…。

舞台を70年前のNYに移し、ハリーも学んだ魔法学校・ホグワーツの出身で、のちのホグワーツ指定教科書「幻の動物とその生息地」を書いた学者ニュートを主人公に描かれる、ハリー・ポッターの新シリーズ第1弾。

ワクワク度

93%

わたし

今週のオススメは、5年ぶりのハリー・ポッター新シリーズ第1弾!『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』だよー!

ミーちゃん

待ってました!

第1弾ってことは、次回作もあるんだっけ?

わたし

原作者で本作の脚本も手がけたJ・K・ローリングが、先日ファンイベントで全5部作になることを発表したばかりだよ!

ミーちゃん

『ハリー・ポッター』シリーズ8作の映画は、約10年の間に公開されたから、これからも長い期間ワクワクできるかと思うと楽しみだねぇ。

わたし

高校生のころから原作本を楽しみに読んでいた身としては、ハリー・ポッター完結後は寂しい思いをしていたんだけどね。

今年はこの映画もあるし、「ハリー・ポッターと死の秘宝」の19年後を描いた物語「ハリー・ポッターと呪いの子」も発売されたし、久しぶりにあの魔法の世界が帰ってきたー!という感じだよね。

ミーちゃん

そういえば最近、原作に出てくる、箒に乗って点数を競い合う競技・クィディッチのプレミアリーグがイギリスで設立されたっていうニュースを見て驚いたよ!

映画の方は、実際に観てみてどうだった?

わたし

舞台がイギリスからアメリカのNYになったこと。時代設定もハリーの70年前ということだけど、魔法界や魔法動物の描写も一段とスケールアップして、前日譚というよりむしろ、新しい物語が始まったという感じだったよ!

見どころはたくさんあるけれど、まず主人公のニュート。とにかくニュートが可愛い!


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ミーちゃん

『リリーのすべて』で世界で初めて性別適合手術を受けた人物を演じて、アカデミー賞にもノミネートされたエディ・レッドメインだね!

わたし

ちょっぴり天然な性格のニュートはハマり役で、エディのふわっと斜めに流れた無造作な前髪も役柄とマッチしているよね!

ちなみに、ニュートもホグワーツの出身という設定なんだけど、若き日のダンブルドアからハリーと同じように目をかけられていたみたい。

ミーちゃん

へー!ニュートとダンブルドアのシーンもこれから出てきたりするのかな?

わたし

どうなんだろうね。それはわからないけど、これまでのハリー・ポッターを観てきた人なら、おっ!と思うような名前も飛び出してきて、これからの展開にワクワクが止まらないよー!

そして次の見どころは、今回新たに出会う魅力的な仲間たち!ニュートにも、ロンやハーマイオニーよりもちょと大人な仲間ができていくんだけど…

その中でも特に、ノー・マジ(人間のこと。イギリスでの呼び方は「マグル」)なのに、ニュートが起こす騒動に巻き込まれるジェイコブ役のダン・フォグラーはとにかくチャーミングで、 観終わったあとにはすっかりファンになってしまうこと間違いなし!

仲間以外のキャラクターも魅力的で、コリン・ファレル演じるニュートと対立する魔法議会の長官・グレイブスにもあっと驚くような秘密が隠されているよ。


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ミーちゃん

シリーズ第2弾には、ジョニー・デップも出演するっていうニュースが出ていたよね!

楽しみだなぁ。

わたし

最後に見どころとして忘れちゃいけないのは、魔法動物たち!

それぞれに違う10種類以上の魔法動物たちが登場するんだけど、どれも可愛いの!魔法動物に夢中になって、保護しようとするニュートの気持ちがわかってくるよ!


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ミーちゃん

「ハリー・ポッター」シリーズに共通する、夢あふれる魔法の世界と、練られたキャラクター設定は健在みたいだね!

これから先、どんなストーリーが待っているのか、楽しみだよ!

  • 原作・脚本:J.K.ローリング
  • 監督:デイビッド・イェーツ『ハリー・ポッター』シリーズ
  • 出演:エディ・レッドメイン『リリーのすべて』、キャサリン・ウォーターストン、アリソン・スドル、ダン・フォグラー、コリン・ファレル
  • 上映時間:133分
  • 公開日:11月23日(水・祝)より全国ロードショー
  • 公式サイト:fantasticbeasts.jp/
  • (C) 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
    ┃  Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C) JKR.

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「この世界の片隅に」生きること、幸せとは何かを教えてくれる日本アニメの名作が誕生!

作品紹介

この世界の片隅に

昭和8年、広島市内の江波。絵を描くのが好きな少女・浦野すずは兄と妹と家業を手伝いながら毎日を過ごしていた。それから約10年、18歳になったすずに、縁談の話が持ち上がる。相手は江波から20キロ離れた軍港の街・呉に住む海軍勤務の文官・北条周作。戦時で物資が欠乏するなか、すずは北条家での生活の切り盛りに奮闘する。

こうの史代による同名漫画が原作。クラウドファンディングによって全国から3900万円強の支援を集め、6年の歳月を経てアニメーション映画化された話題作。

心震える度

95%

わたし

今週のオススメは、太平洋戦争中の広島・呉で、嫁ぎ先で懸命に毎日を生きようとする女性・すずを描いた、こうの史代による原作漫画の映画化『この世界の片隅に』だよ!


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ミーちゃん

女優・のんが主人公の声を担当することで話題になったよね!

わたし

主人公・すずの声については、ギリギリまでオーディションをしていたけどなかなか決まらなかったらしくてね。公開まで4ヶ月を切った2016年7月にのんに決定したらしいよ!

ミーちゃん

へー!予告編だけ見ても、のんの声がすごく際立ってるよね。どうだった?

わたし

もうね、本当にぴったり!

声優として、すごく上手くすずを演じているということではなくて、のんの声によって、まるですずが本当にひとりの人間としてそこに存在しているような…。


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ミーちゃん

なるほどー。

のん演じるすずの声を聞くだけでも観に行きたいな。

わたし

映画そのものも、本当にすばらしかったよ!

戦争映画っていうと、どうしてもちょっと暗かったり、怖かったりするイメージがあったけど、この作品はちょっとボケっとしているすずが良い味を出していて、クスッと笑えるシーンもたくさんあって。

ミーちゃん

そうなんだ!ちょっと観に行くのに覚悟が要るなぁと思っていたけど、そこまで気負わなくても良さそうだね!

わたし

うん。もちろん怖いと感じるシーンもあるけれど、過剰に演出されて下手に怖がらせるのではなく、事実がありのままに描写されている感じだよ。

戦時中という特殊な状況だけど、ごはんを食べたり、洗濯をしたり、普通の生活が、淡々とかつ丁寧に描かれているのがこの映画の一番の見どころじゃないかな。


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ミーちゃん

事実としての歴史は知っていても、実際にこの時代の人たちがどんな生活をしていたかを知ることってなかなかないもんね。

わたし

当時の人々の気持ちに思いを巡らす意味でも、観て良かったし、それ以上に映画を観て感じたのは、携帯電話やインターネットもないこの時代の生活が、いかに「今と違うか」ではなくて、そこに暮らす人々の生活や幸せが、いかに「今と変わらない」かだったんだよね。人同士が心を通わせたり、家族で食卓を囲んだり。


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ミーちゃん

うん。

わたし

そんな普通の日常に、戦争は突然、暴力的に入り込んでくる。

戦争を体験していない世代に「戦争とはどんなものだったかを忘れないように語り継ぐ」という側面ではなくて、むしろ世界が激変している今、また同じ過ちを起こさないために、この映画が一役買うような気がするよ。

ミーちゃん

戦争を経験していない僕たち世代でも、戦争とはどんなものかを少しでも知ることで、考えたり、戦争がない世界を想像することはできるかもしれないね。


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わたし

完成披露試写会の舞台挨拶でのんが「生きるっていうことだけで涙がぼろぼろあふれてくる、素敵な作品です」とこの映画を一言で表現したらしいけど、まさにその通りの作品。

毎週のように新作映画が公開されていくけれど、ぜひこの作品は観逃さないで欲しいな。

あ、エンドロールではすずたちの「その後」が描かれる素敵なサプライズがあるから、最後まで席は立たずにね!

  • 原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社)
  • 声の出演:のん
  • 監督:片渕須直『マイマイ新子と千年の魔法』
  • 上映時間:129分
  • 公開日:11月12日(土)より全国順次ロードショー
  • 公式サイト:http://konosekai.jp
  • ©こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

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全世界で興行収入100億円突破!『きっと、うまくいく』のタッグが放つ、珠玉の社会派ヒューマンドラマ

作品紹介

PK

留学先で悲しい失恋を経験し、母国インドに戻ってきたジャグー。テレビレポーターとして働く彼女は、ある日黄色いヘルメットをかぶり、大きなラジカセを持った奇妙な男を見かける。彼は「神さまが行方不明」と書かれたチラシを配っていた。この男に興味を持ったジャグーは、ネタになるかもと取材を始めるが…。

前作『きっと、うまくいく』で世界中を魅了した監督×主役のコンビが贈る、笑って泣ける社会派ボリウッドムービー。

笑って泣ける度

99%

わたし

今週はインド映画の『PK』を紹介するよ!

ミーちゃんはインド映画というとどんなイメージがある?

ミーちゃん

うーん。歌や踊りのシーンがあるイメージかな!

わたし

わかる、わかる!

インドを舞台にした『スラムドッグ$ミリオネア』ですら、真面目な作品なのに最後に唐突にダンスシーンがあって、インドって感じがしたよね。

ミーちゃん

今回の作品も、歌や踊りのシーンが入っているの?


わたし

もちろん!

『PK』は、2013年に日本で公開されて大きな話題となった『きっと、うまくいく』の監督と主演が再度タックを組んだ作品なんだ!


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ミーちゃん

へー!『きっと、うまくいく』も歌あり、踊りありの作品だったよね。

ストーリーも恋あり、友情あり、笑いあり、涙ありでてんこ盛りだったな。

わたし

今回の作品は、宗教や信仰について描いている分、『きっと、うまくいく』よりテーマがぐっと社会派になっているんだけど、笑いあり、涙ありの展開は前作と変わらないどころか、よりパワーアップしている感があったよ!

ジャンルも、SF、家族愛、ラブストーリー、ヒューマンドラマ、ロードムービーなどいろんな要素が満載で、ひとことでいうのが難しいぐらい。

ミーちゃん

そうなんだね!どんなお話なの?

わたし

この作品は大きく4つのパートに分けられるよ。

まず最初のパートは、ヒロインのインド人の女性ジャクーが留学先でパキスタン人の青年と出会って恋に落ちるところ。相手がパキスタン人ということで最初は躊躇するジャクーだったけど、彼にどんどん惹かれていくんだ。


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わたし

そして二つ目は、とある理由で失恋してしまったジャクーが故郷のインドに戻ってきて、テレビレポーターとして働くパート。

ある日、ジャクーは電車の中で「神さまが行方不明」と書かれたチラシを配る奇妙な男と出会うんだ。黄色いヘルメットをかぶり、大きなラジカセを持ち、首にはいろんな宗教のネックレスをぶらさげたその男を、テレビのネタになるかもとジャクーは追いかけるんだけど…。

その男が出会う人びとから「PK(酔っ払い)」と呼ばれるに至る奇想天外なキャラクターが描かれるよ。アミール・カーンは、一度もまばたきをしないという荒技で、このPKを演じているんだ。


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ミーちゃん

たしかに、そんな人がいたら、びっくりして酔っ払いかと思うかもね!


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わたし

第3のパートは、そのPKが、どうして神様を探すに至ったのかの回想シーン。

PKが街にやってくるまでの旅の様子が描かれるんだけど、とにかくPKの発想がおもしろくて、とっても笑えるシーンがいっぱいだよ。


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わたし

そして最後は、PKとジャクーが神様を一緒に探していくパート。

と言っても、単純に神様を探すのではなくて、PKの純粋な発想で、宗教や信仰そのものに疑問を投げかけていくんだ。その過程では、PKと宗教の教祖との大論争が起こり、世間を巻き込んでいくよ!

この最後のパートでは、ここまで描いてきた伏線が見事に回収されて、観ている側の感情も一気に最高潮に!終盤は涙が止まらないよ。


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ミーちゃん

すごいおもしろそう…。


わたし

インドのようにヒンドゥー教、イスラーム教、キリスト教などたくさんの宗教が混在している国だからこそ描けること・伝えたいことが監督にはあるんだろうね。

PKのセリフを通して伝えられる神様に対する監督の考えはコミカルかつ辛辣で、インド本国では上映禁止運動が起こった地域もあれば、チケットにかかる税金を免除して、より多くの人が観られるようにしたところもあったみたい。

信仰を持たない人も多い日本だけど、テロが多発している今の時代だからこそ観る価値のある作品だと個人的には感じたよ。観終わったあとには、きっといろいろ考えさせられる人も多いはず。


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ミーちゃん

これだけ盛りだくさんなら、153分という長尺でも飽きることなく観られそうだね!


  • 出演:アミール・カーン『きっと、うまくいく』
  • 監督:ラージクマール・ヒラニ『きっと、うまくいく』
  • 上映時間:153分
  • 公開日:10月29日(土)より全国順次ロードショー
  • 公式サイト:http://pk-movie.jp
  • ©RAJKUMAR HIRANI FILMS PRIVATE LIMITED

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熱い涙が止まらない!お母ちゃんの溢れる愛をスクリーンで確認せよ!

作品紹介

湯を沸かすほどの熱い愛

銭湯「幸の湯」を営む幸野家。しかし、父・一浩が1年前にふらっといなくなったため、銭湯は休業状態にあった。母・双葉は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら娘の安澄を育てていたが、
ある日突然「余命2カ月」という宣告を受ける。その日から彼女は「死ぬまでに絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していき…
。

自主制作映画『チチを撮りに』がベルリン国際映画祭ほか国内外10を超える映画祭で絶賛された、中野量太監督による商業デビュー作。

心熱くなる度

98%

わたし

今週のオススメは『湯を沸かすほどの熱い愛』!

自主制作映画『チチを撮りに』で注目を浴びた中野量太監督による商業デビュー作品だよ!

ミーちゃん

おもしろいタイトルだねぇ。

わたし

タイトルからしてちょっと気になる感じだけど、いざ観てみたら…。

正直、今年の邦画ナンバー1は、これなんじゃないかってぐらい素晴らしかったよ〜!!


ミーちゃん

今年は『シン・ゴジラ』や『君の名は。』などの話題作もあったし、邦画が豊作だねー!


わたし

本当だねー!この作品は、宮沢りえ演じる「お母ちゃん」こと幸野双葉が、がんによって余命2カ月を宣告されるところからスタートするんだ。

これだけ聞くと、彼女がどう亡くなっていくか、を描いたお涙頂戴のストーリーを想像するかもしれないんだけど、実際は彼女が残された時間をどう生きたか、が力強く描かれていてね。


ミーちゃん

湿っぽいお話ではないってこと??



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わたし

逆にこんなに勇気をもらえる作品はないとすら感じたよ!

と言っても、がんの宣告を受ける前の幸野家は、さまざまな問題を抱えているんだけどね。

まず、家業の銭湯は、オダギリジョー演じる彼女の夫・幸野一浩が一年前にふらっといなくなったため、休業状態。一人娘の安澄は学校でいじめに遭っていて、登校拒否寸前という状況。


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ミーちゃん

あら…安澄を演じているのは、杉咲花ちゃん…?

わたし

そう!

花ちゃんと言えば、来年4月に公開予定の三池崇史監督、木村拓哉主演の映画『無限の住人』でヒロイン・凛を演じることが発表されたばかり。今後も大注目の女優さんだよー!


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ミーちゃん

もう一人の小さい女の子は…?

わたし

彼女はとある理由から、一緒に暮らすことになる鮎子。難しい役どころだけど、オーディションで抜擢されたんだって!

ミーちゃん

へー。気になるなぁ。

わたし

いくつか効果的に仕込まれている伏線や、ミスリードが深い感動に繋がるから、内容に関してはあえて触れないでおくけど…。

この映画の見所は、とにかく宮沢りえ演じるお母ちゃん。刻一刻と病に侵されていくその様子を演じきった姿は必見!

ミーちゃん

それは、スクリーンで確認しなくちゃ!

わたし

それと、夫役のオダギリジョーもかなりいい味を出しているよ。ちょっとダメだけど憎めない男を演じさせたらピカイチだよね!



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ミーちゃん

『オーバーフェンス』に続いて、またまたハマリ役なんだねぇ。


わたし

俳優陣の演技もさることながら、映画全体のストーリーも本当に素晴らしくってね。お母ちゃんの熱い愛が、周りの人たちを巻き込んで、家族の絆を深く結びつけていく様に、涙を禁じ得ないよ。

とにかく観て損はない作品だから劇場に足を運んでみて!タイトルの意味がわかるラストシーンでは、鳥肌が立つこと間違い無し!

ミーちゃん

よーし、行ってくるよ!


  • 出演:宮沢りえ、杉咲花、松坂桃李、オダギリジョー
  • 監督・脚本:中野量太
  • 上映時間:125分
  • 公開日:10月29日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
  • 公式サイト:http://atsui-ai.com
  • ©2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会

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「何者」かになりたかった大人たち必見!SNS世代の青春「就活」活劇を目撃せよ!

作品紹介

何者

ひょんなきっかけから、就職活動の情報交換のために集まった22歳の5人。協力しながら就活を進める彼らだったが、内定が決まらない中、お互いの就活へのスタンスや取り組み方の違いから人間関係に歪みが生じ始める。やがて「内定者」が現れたとき、それぞれに隠された裏の顔が現れ…

平成生まれの作家として初めて直木賞を受賞した、朝井リョウによるベストセラー「何者」を、人気演劇ユニット「ポツドール」主宰者の三浦大輔が監督・脚本を手がけたSNS世代の青春「就活」活劇。

ジワジワ度

86%

わたし

今週は『何者』を紹介するよ!

ミーちゃん

『君の名は。』『怒り』とヒットを飛ばしている東宝の川村元気さん企画・プロデュースだけに、気になっていたんだよね!



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わたし

私も、川村元気プロデュース、音楽が中田ヤスタカ、キャストに佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之と今をときめくメンバーが揃っているだけに、かなりポップなエンタメ作品を想像していたんだけど、良い意味でそれを裏切る作品だったよ!

と言うのも、まず「就活」という重めのテーマを描いていることと、監督・脚本が演劇ユニット「ポツドール」主宰者の三浦大輔ということで、舞台の演出が取り入れられていて、どちらかというとダークな世界観の作品に仕上がっていたんだよね。

この作品は、好みが分かれるかもしれないな。


ミーちゃん

なるほどねぇ。しかし豪華キャストだよね!


わたし

本当だよね!

メインとなるのは、大学で同じクラスだった拓人・光太郎・瑞月の3人。



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わたし

人を分析するのが得意で、演劇サークルで脚本を書いていた主人公の拓人は、佐藤健が演じているよ。

拓人は、就活を始めて演劇からは離れているんだけど、一緒に舞台の脚本を書いていた友だちは、大学を辞めて自分の劇団を立ち上げていて、なんとなくモヤモヤとした思いを抱えているんだ。


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わたし

次に、拓人の同居人で天真爛漫で人の心をつかむのが上手い光太郎を、菅田将暉が演じているよ。

光太郎は、バンドのボーカルとしてライブ活動を行っていたんだけど、就活が始まったら茶髪を黒くするなど気持ちをさっと切り替えて、サクサクと就活に取り組んでいくんだ。


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わたし

その光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せ続けている素直な性格の瑞月は、有村架純が演じているよ。

彼女は就職に対して現実的で、大きな夢を抱いたりせず、着々と就活に取り組んでいくよ。


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わたし

そして拓人と光太郎の部屋の上の階にたまたま住んでいた、瑞月の友だちで「意識高い系」女子の理香に二階堂ふみ、理香の彼氏で、社会の決めたルールには乗らないと就活放棄中の隆良に岡田将生。

さらに今回、とっても良い味を出しているのが、拓人の先輩で理系の大学院生のサワ先輩を演じる山田孝之!出番は少ないんだけど、短くて、ズシンとくる言葉を発して去っていく…このちょっと「わかっている」感がたまらないよ!

サワ先輩が出てくるとちょっとホッとするというか…なんとなく保護者目線で5人を見ているような感じかな。


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わたし

それと、この映画の中では、SNSがかなり効果的に使われていてね。

例えばみんなで集まって話しているシーンでも、誰かが携帯で何か書き込んでいたりして。あとからその書き込みを見て「ああ、あの時こんなことを書いていたんだ」というような。

そういうことってよくあるよね!



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ミーちゃん

あるある。それが「就活」のこととなると、本音で書ける部分と書けない部分があって、リアルそうだねぇ。


わたし

そうなんだよね。特にあの頃ってちょうどそういう年齢というか…まだ学生なんだけど、急に就活が始まって、社会人みたいに振るまいたい、振るまわなくてはいけないところもあったりして。

中盤で、ある一人に内定が出るんだけど、そこから一気に5人のバランスが崩れていくさまは観ていて怖くなるぐらい…!


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ミーちゃん

ヒリヒリしそうだねぇ…。


わたし

うん。ただ、なんとなく就活って内定が出たら成功なようなイメージがあるかもしれないけど…。

たとえ結果がダメだったとしても、「あ、今日は思っていることが言えたな」とかそういう瞬間ってあると思うんだよね。

ミーちゃん

うんうん。就活だけじゃなく、人生って「成功した!」とか「失敗した!」って特大の出来事よりも、「今日はちょっとうまくいったな」とか「今日はちょっとダメだったな」とかの小さな出来事の方が圧倒的に多いよね。


わたし

そうだね。

そういう意味で、この映画のちょっとだけ霧が晴れたようなラストは、見終わった直後に「よかった!」とか「面白かった!」というよりは、少し経ってからジワジワと心に響いてくるものがあるよ。

就活という一つのイベントを描いているようで、人生そのものを描いているようなこの作品にちょっと背中を押されたり、元気をもらえる人もいるんじゃないかな!



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  • 原作:朝井リョウ(「何者」新潮文庫刊)
  • 出演:佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之
  • 監督・脚本:三浦大輔『ボーイズ・オン・ザ・ラン』『愛の渦』
  • 上映時間:98分
  • 公開日:10月15日(土)より全国東宝系にてロードショー
  • 公式サイト:http://nanimono-movie.com/index.php
  • (C)2016映画「何者」製作委員会
  • (C)2012 朝井リョウ/新潮社

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人生とは何か?『ゆれる』の西川美和監督が紡ぎ出す、新たなる再生の物語に心が震える!

作品紹介

永い言い訳

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)は、妻が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。だが、その時不倫相手と密会していた幸夫は、妻の死にも泣くことができなかった。そんなある日、妻の親友の遺族であるトラック運転手の夫・陽一とその子どもたちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い子どもたちの世話を買って出るが…

『ゆれる』の西川美和監督が、第153回直木賞候補、2016年本屋大賞候補となった自らの原作を映画化。一人の男の絶望と再生を描いた、感動の物語。

号泣度

81%

わたし

今週のおすすめは、『おくりびと』以来7年ぶり!本木雅弘が主演を演じる『永い言い訳』だよ!

ミーちゃんは原作は読んだ?

ミーちゃん

読んでいないんだ。直木賞候補にもなっていたよね!

わたし

うん。原作を書いた西川美和監督は何冊か自著を出しているけど、今回は初めて小説を先に書いてから、自ら映画化したんだって。

小説の評判もすごく良かったので、映画も期待していたんだけど、本当に泣けたよ〜!!


ミーちゃん

「妻が死んだ。これっぽっちも泣けなかった。」っていうコピーが衝撃的だよね!


わたし

うん。それもそのはず。

主人公の衣笠幸夫(きぬがささちお)は、現在スランプ中の人気作家:津村啓。深津絵里が演じる妻・夏子が旅先で不慮の事故に遭って亡くなったという知らせを受けるんだけど、その時、幸夫は黒木華演じる不倫相手と密会中だったんだ。



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ミーちゃん

わわわ、ヘビーなお話だね。


わたし

そんな幸生だから、妻の訃報を聞いても「これっぽっちも泣けなかった。」んだけど…。

事故の遺族への説明会場で、妻と一緒に亡くなった親友の夫である大宮陽一と出会うんだ。陽一は長距離トラックの運転手をしていて、子どもたちの面倒を一人では見切れなくてね。幸夫がつい、子どもたちの世話を買って出ることになるところから物語が動いていくよ。

ちなみに、このトラックの運転手・陽一を演じているのが、ミュージシャンの竹原ピストルさん。彼がもう最高!


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わたし

この見た目通り、竹原ピストルさんの存在自体がすごくインパクトがあってね!

妻の死を思い出してはすぐ涙してしまう、善意の塊のような人なんだ。幸夫と真反対の役どころだけど、それが全く演技に見えないところが、彼の大きな魅力だよ。

また、陽一のふたりの子どもたち-妹の世話のために中学受験を諦めようとしていた長男の真平と、保育園に通う妹の灯(あかり)がまた自然でね。約1年の期間を経て撮影されたふたりの成長に、ついつい幸夫と一緒になって感情移入してしまうよ。



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ミーちゃん

幸夫は、子どもの面倒を買って出ることで、妻を亡くしても泣けなかったという自分の罪悪感を消そうとしているのかな。


わたし

そうだねぇ…。劇中で池松壮亮が演じる作家・津村啓のマネージャーが「子育ては(自分のような)男にとって、最高の免罪符」というようなドキっとするセリフを言うんだけど。

幸夫は純粋に、子どもたちとのふれあいを通じて、誰かのために生きることの幸せを初めて実感していくんだよね。


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わたし

幸夫と陽一、そしてふたりの子どもたち。この4人の関係はどう変化していくのか…。

「大切な人と突然会えなくなる」ことについては、誰もが一度は考えたことがあると思うんだけど、本作にもそう言ったテーマがあるような気がしたよ。

ミーちゃん

これまでも人の心理を深く抉る作品を世に送り出してきた西川監督だけに、今回もどんな気持ちになるのか…想像つかないよ。


わたし

この作品も、見終わってそこで終わり、ではなくて、そこから色々と考えることが始まるような作品だったよ。

幸夫が感じる絶望と再生を、ぜひスクリーンから感じてみてね。


  • 原作・脚本・監督:西川美和『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』
  • 出演:本木雅弘、竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、深津絵里
  • 上映時間:124分
  • 公開日:10月14日(金)より全国ロードショー
  • 公式サイト:http://nagai-iiwake.com/
  • (C) 2016 「永い言い訳」製作委員会

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福山雅治が魅せる男のロマン。お仕事ムービーとしても楽しめる、大根仁監督最新作を今すぐチェック!

作品紹介

SCOOP!

かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマン・都城 静(福山雅治)。ある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった彼は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身し、自堕落な日々を過ごしていた。ある日、写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりのド新人記者・行川 野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になった静。まったく噛み合わずケンカばかりのふたりだったが、独占スクープを連発!そんな中、日本中が注目する重大事件が発生する…。 

1985年に製作された原田眞人監督・脚本作品『盗写1/250秒』を原作に、『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督が現代的アレンジを加えたエンタテインメントロマン。

男のロマン度

85%

わたし

今日、紹介するのは『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督最新作『SCOOP!』だよ。

ミーちゃんは、この映画が『突入せよ! あさま山荘事件』や『クライマーズ・ハイ』で知られる原田眞人監督の『盗写1/250秒』という作品のリメイクだって知ってた?


ミーちゃん

知らなかったよ!そうなんだね!

わたし

大根監督は、もともと原作映画の大ファンだったみたい。

ちなみに、この映画って、どちらかというと福山雅治ファンの女性向けなのかな?っていうイメージもない?


ミーちゃん

ある、ある!違うの?


わたし

わたしもそうなのかな?と思っていたんだけどね。

実際に観てみたら、むしろこの映画の福山雅治演じる主人公には、男性こそが感情移入できそうというか、仕事や女性に対する、男のロマンが詰め込まれている感じがしたんだよね!




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ミーちゃん

そうなの?


わたし

個人的には、『モテキ』も『バクマン。』もおもしろかったんだけど、男性目線の作品だなーと感じていたのね。

大根監督は、TV出身の映画監督として、エンタテイメント性にはこだわりたいということを言っていて、確かにエンタテインメント性には溢れているんだけど、わたしは何というか…


ミーちゃん

ちょっと苦手だった?

わたし

うーん…。

福山雅治さんも、もちろんカッコいいなと思うし、曲もいいなと思うんだけど…


ミーちゃん

別にファンではなかった?

わたし

そ…そうね。それが、この映画を観て初めて、大根仁監督がなんだか好きになったよ!本人も「観客として観た場合に、この監督のいちばんいい出来映えの作品って感じもします」と言っていたんだけど、同感!

そして、福山雅治さんのカッコ良さも分かってしまった!


ミーちゃん

おお!

どんな内容だったの?

わたし

福山雅治演じる、主人公・都城 静(みやこのじょう しずか)は、もともとはたくさんのスクープをモノにしてきた敏腕カメラマンだったんだ。

だけど、過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失い、今は芸能スキャンダル専門の中年パパラッチとして、リリー・フランキー演じる腐れ縁の情報屋・チャラ源とつるみながら、自堕落な日々を過ごしているという設定なんだ。

このリリー・フランキーがまた怪演!本作の中では、静の過去の出来事や、チャラ源との前日譚はほとんど描かれないので、ふたりがどうしてこんなに落ちぶれた日々を過ごしているのかが、ちょっと分かりづらくはあるんだよね。

ふたりの過去に何があったのかは、関連雑誌に書かれていたりするみたいなんだけどね。


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わたし

そんな静なんだけど、ある日、二階堂ふみ演じる、写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりの新人記者・行川 野火(なめかわ のび)とコンビを組まされるんだ。

野火のあまりの素人ぶりに、初めはコンビを組むことを嫌がっていた静だけど、物語の前半で、二人は徐々にスクープを連発していくのね。もちろん雑誌の売り上げ部数も右肩上がり!


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ミーちゃん

へー!


わたし

そのスクープのターゲットというのが、トップアイドルだったり、プロ野球選手だったりするんだけど…。

中でも、斎藤工演じる若手議員・小田部が最高!もうね、この役は斎藤工しかいない!ぴったり!


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わたし

また、脇を固めるキャストもよくてね。

週刊誌「SCOOP!」の副編集長・横川に吉田羊、もう一人の副編集長・馬場に滝藤賢一が扮しているんだけど、このふたりも最高!

横川は芸能・事件班を、馬場はグラビア班を仕切っていてね。馬場が育ててきたグラビアアイドルのスクープを横川が載せようとしたり、次期編集長候補でもあるから、二人は対立していて。


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ミーちゃん

なんかリアルだねぇ!

わたし

ふたりとも、新人の頃は静と組んでいたという設定で、それぞれの静との関係もすごく良いんだよねぇ。


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ミーちゃん

『モテキ』で音楽編集部を、『バクマン。』で漫画誌の編集部を細かく描写してきた大根監督だけに、写真週刊誌の編集部や、人間関係も細部まで描かれていそうだねー!


わたし

うん。静のスクープ撮影テクニックや、野火が新人記者として成長していくところなんかも、お仕事ムービーとしても楽しめるかもね。

そして物語の後半は、一転してシリアスムードに…。

静と野火は、とある重大事件の容疑者の撮影に挑むことになるんだけど…そこからラストにかけて、さらに驚きの展開が待っているよ!

この映画、前半笑って、後半…泣けるかも…!?

ミーちゃん

泣ける!?泣けるイメージはなかったよ!

今すぐ観てくるね!


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  • 原作映画:「盗写 1/250秒」(監督・脚本:原田眞人『突入せよ! あさま山荘事件』『クライマーズ・ハイ』)
  • 監督・脚本:大根仁『モテキ』『バクマン。』
  • 主演:福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキー
  • 上映時間:120分
  • 公開日:10月1日(土)より全国東宝系にてロードショー
  • 公式サイト:http://scoop-movie.jp/
  • (C)2016映画「SCOOP!」製作委員会

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新たなるイーストウッドの傑作が誕生!「155人の命を救い、容疑者になった男」とは?

作品紹介

ハドソン川の奇跡

2009年1月15日、極寒のNY上空850mで155名を乗せた航空機を突如襲った全エンジン停止事故が起きた。近くの空港に着陸するよう管制室から指示がある中、機長サリーはそれを不可と判断し、ハドソン川への不時着を決断。航空史上誰も予想しえない絶望的な状況の中、技術的に難易度の高い水面への不時着を見事に成功させ、“全員生存”の偉業を成し遂げる。だが、事故後サリーを待っていたのは、彼を英雄視するマスコミ取材の数々と、事故調査委員会からの執拗な追及だった…

のちに“ハドソン川の奇跡”と呼ばれた「USエアウェイズ1549便不時着水事故」を、現在86歳を迎えた巨匠クリント・イーストウッドが描く、真実の物語。

感動度

95%

わたし

突然だけど、イーストウッド監督作品で、ミーちゃんが一番好きな作品って何?


ミーちゃん

えー。好きな作品ばかりで迷うけど『グラン・トリノ』かなぁ。

わたし

あーいいねぇ。私は『ミスティック・リバー』かな。

余談だけど、この作品のDVDが990円で売られているのを見たときに、好きな作品のDVDを買って集めるのをやめたんだよね。


ミーちゃん

う…ちょっとわかる気がするよ。


わたし

まあそれはさて置き!

現在86歳を迎えながらもヒット作を連発しているクリント・イーストウッド監督だけど、またしても傑作が登場したよ。

今日のオススメは「USエアウェイズ1549便不時着水事故」を描いて、アカデミー賞ノミネートも確実視されている『ハドソン川の奇跡』だよ!




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ミーちゃん

この事故のことは覚えているよ!

確か鳥がぶつかって、両エンジンが停止した旅客機が、NYのハドソン川に不時着したんだよね?


わたし

そうなの。

2009年の1月15日、午後3時25分。ラガーディア空港を出発したUSエアウェイズ1549便は、その1分後にカナダガンの群れに遭遇。両エンジンを喪失してから、3時30分にハドソン川に不時着するまで、わずか208秒の間の判断だったんだ。


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ミーちゃん

そんなに短い時間内に起きた出来事だったんだ!


わたし

うん。機長のチェズレイ・サレンバーガー(愛称:サリー)と、副操縦士のジェフリー・B・スカイルズ、そして3人の乗務員は、経験したことのないようなレアケースの事故の中、わずかな時間で最善の判断をして乗客たちを救うんだけど…

全体でもわずか5分ほどの出来事を、96分の映画でどう描いているんだろうと気になっていたんだよね。

実は事故の後、サリーとジェフリーは、国家運輸安全委員会(NTSB)からの厳しい追及を受けることになるんだ。映画では、事故後の展開がリアルな演出で描かれていて、思わず手に汗を握るよ!


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ミーちゃん

乗客・乗員155名は全員無事だったんだよね?

わたし

うん。でも、他の空港に着陸できたのではないか、本当にハドソン川への不時着以外の選択肢はなかったのか、それは乗客の命を危険にさらす行為ではなかったのかと、まるで容疑者のように調査されていくんだ。

事故の調査では、コンピューターを使って本当にサリーとジェフリーの判断が正しかったかどうかのシミレーションが行われていき、精神的にどんどん追い詰められていくよ。

ミーちゃん

事故の裏で、そんなことが起きていたなんて知らなかったよ!


わたし

2001年の9.11以来、NYで起きた飛行機絡みの明るいニュースに、市民やマスコミからは英雄と称えられる一方で、国家運輸安全委員会(NTSB)からは容疑者のように追い詰められていく。

その心の葛藤が、イーストウッドらしい、余分のない、抑えられた絶妙な演出で描かれていて、静かな感動に心を揺さぶられるよ。映時間96分っていうコンパクトさも魅力だし、エンドロールではちょっとしたお楽しみも。

イーストウッド作品というだけで期待してしまう人が多いと思うけれど、この作品も、その期待を裏切らない出来に仕上がっているので、見逃さないでねー!


  • 原題:SULLY
  • 監督・製作:クリント・イーストウッド『アメリカン・スナイパー』、『硫黄島からの手紙』
  • 主演:トム・ハンクス『ダ・ヴィンチ・コード』、『フォレスト・ガンプ/一期一会』、アーロン・エッカート『ダークナイト』
  • 上映時間:96分
  • 公開日:9月24日(土)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
  • 公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/hudson-kiseki/
  • (C)2016 Warner Bros. All Rights Reserved

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作家・佐藤泰志の「函館3部作」最終章で、『花とアリス』『フラガール』に続く蒼井優・三度目の舞を堪能せよ!

作品紹介

オーバー・フェンス

夫婦生活が破綻し、故郷の函館に戻ってきたバツイチの白岩。実家には寄り付かず、職業訓練校に通う彼は、ある日、聡(さとし)という名前の女と出会う。「名前で苦労したけど親のこと悪く言わないで、頭悪いだけだから」という彼女の自由奔放で危うい魅力に、白岩は急速に惹かれていくが…

芥川賞に五度もノミネートされながら、受賞することなく41歳で自らの命を絶った作家・佐藤泰志。北海道・函館市出身の佐藤が作家活動に挫折しかけた際に職業訓練校に通っていた自身の体験を基に描いた原作小説に、映画オリジナルの設定を加えて描かれる、青春「以降」の男女を描いた人間ドラマ。

心洗われる度

 90%

わたし

今日のオススメは『海炭市叙景』、『そこのみにて光輝く』に続く「函館3部作」の最終章『オーバー・フェンス』だよ!

芥川賞に五度もノミネートされながら、受賞することなく41歳で自らの命を絶った作家・佐藤泰志による原作の三度目の映画化なんだ。


ミーちゃん

『そこのみにて光輝く』よかったよね…!

わたし

『海炭市叙景』は、原作の舞台が函館市をモデルとしていることから、函館市民を中心とした有志による製作実行委員会が発足して、北海道出身の熊切和嘉監督にによって2010年に映画化されたんだ。

『そこのみにて光輝く』は、呉美保(お みぼ)監督によって2014年に映画化、第87回アカデミー賞外国語映画賞部門に日本代表作品として出品されたほか、第38回モントリオール世界映画祭最優秀監督賞、キネマ旬報ベスト・テン1位などを獲得したよね。

本作は、その2つと合わせて「函館3部作」と称されていてね、『リンダ リンダ リンダ』、『天然コケッコー』の山下敦弘が監督を手がけているよ!


ミーちゃん

今回の映画は、原作に映画オリジナルの設定が加えられた、とのことだけど、どういう風に変わっているの?


わたし

まず、原作では20代だった主人公を、30代後半〜40代へと変更しているよ。

主人公は、ある事柄から、妻子ともに妻の実家へと送り返して、故郷の函館に戻ってきたバツイチの白岩。実家には寄り付かず、職業訓練校通っているんだ。

この主人公を、オダギリジョーが演じているよ。



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わたし

そして次に、原作者・佐藤泰志による別の短編小説「黄金の服」の女性をヒロインとして取り入れたんだって。

それが、昼は動物園の併設された小さな地元の遊園地で、夜はキャバクラでホステスとして働く、聡(さとし)。

このヒロインは蒼井優が演じているよ。

わたし

それと、この映画ではプロデューサーから「ダンスを入れられないか」という話があったらしいんだ。

ヒロイン・聡の働く動物園には鳥が結構いたので、「鳥が好きで働いていて、ふざけて鳥の求愛ダンスを真似している」という設定になったそう。

ミーちゃん

へー!

わたし

この変更点がね、もうすべて大当たり!

まず主人公の白岩だけど、一見優しいけど、実はあまり他人と深く関わる気がなく、優香演じる別れた妻からも「私のこといらないと思っていたでしょ」と言われてしまうような男性。

離婚の原因も「え、この奥さんがそんなことを?」と思わずにいられない内容で、白岩自身が、女性のプライドやら、嫉妬心やらを傷つけ、狂わせてしまう男性だということがよく分かる。

聡からも「そんな目で見ないで」と言われるシーンがあるんだけど、オダギリジョー本人自身もよく「そんな目」と言われていたそう。そのなんとも女心を狂わせる感じと、そう言った男性特有の、どうしようもないぐらいに魅力的な色気が、オダギリジョー演じる白岩から溢れているよ。



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ミーちゃん

オダギリジョーの魅力…分かる気がする。

わたし

そしてヒロインの蒼井優が、これまた最高!

蒼井優が演じる聡は、とても純粋な分、スマートに生きられず、バランスを失った危うい魅力があふれる女性。

『リリィ・シュシュのすべて』での映画デビューから15年、20代最後の作品となった本作で、彼女が持つ魅力のすべてが発揮されているよ!



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ミーちゃん

しかも、その蒼井優演じるヒロインが踊るんだよね!?


わたし

そうなの!

『花とアリス』でのバレエシーンしかり、『フラガール』でのタヒチアンシーンしかり、蒼井優を躍らせたら最強というのはもう疑う余地もないよね!

今回は「鳥の求愛ダンス」ということで、終わったあとに一気に現実が押し寄せて「やらなきゃよかった」と思う感じがあったそうだけど、その危うさが本当に美しいし、白頭鷲の求愛ダンスを聡と白岩が一緒に踊るシーンでだけは、二人ともとても幸せそうで切なくて涙が出そうだったよ。

ミーちゃん

観たい!それは観たい!

わたし

それぞれに年齢もバックグラウンドもだいぶ違う、白岩の通う職業訓練所の仲間たちも必見だよ。山下監督が「その瞬間を生きている人間たちの映画にしたい」と言った通り、日々その一瞬一瞬を生きている人間たちが描かれているんだ。

山下監督の最高傑作と言っても差し支えない『オーバー・フェンス』で、彼が切り開いた新境地をぜひ体感してね!


  • 原作:佐藤泰志『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』
  • 監督:山下敦弘『リンダ リンダ リンダ』『天然コケッコー』
  • 出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太、北村有起哉、満島真之介、優香
  • 上映時間:112分
  • 公開日:9月17日(土)よりテアトル新宿ほか全国公開
  • 公式サイト:http://overfence-movie.jp
  • (C)2016「オーバー・フェンス」製作委員会

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登場人物たちの怒りが交差する-人を信じることの難しさを世に問いかける、衝撃のミステリー話題作

作品紹介

怒り

ある夏の暑い日に八王子で起こった夫婦殺人事件。現場には「怒」の血文字が残されていた。事件から一年後、千葉と東京と沖縄に素性の知れない3人の男が現れた。愛した人は、殺人犯だったのか?それぞれの男を信じようとする者たちに、衝撃の結末が突きつけられる―

“信じる”とは何なのか。とある事件の容疑者の顔写真が公開された際に、自分の知り合いを通報する人が多かったことに驚いたという作家・吉田修一の原作を元に、李相日が監督・脚本を手掛ける。人間の善悪に深く切り込んだ『悪人』のタッグが再び世に放つ、衝撃のヒューマンミステリー。

衝撃度

80%

わたし

今日は話題のヒューマンミステリー『怒り』を紹介するよ。

まず出演者が本当に豪華で、これまでにないような演技を見せているところに注目!彼らの演技を観るだけでも十分に見応えのある作品だよ。


ミーちゃん

『悪人』と同じ原作・監督のコンビなんだね。あの作品も見応えがあったよねぇ。

わたし

今回のお話もかなりヘビーで、観終わったあとの衝撃度は『悪人』以上かもしれない。わたしは原作は未読だったのでなおさら。

正直、あまりの衝撃に、見終わったあとすぐは、例えば残酷なシーンや心理描写が苦手という人には、ちょっとオススメできないかな、と思っていたんだけど…


ミーちゃん

お話自体はミステリーやサスペンスの要素が強いのかな?


わたし

「愛した人は殺人犯なのか?」というコピーにもある通り、冒頭に起きる八王子の夫婦惨殺事件をきっかけに、「もしかしたら犯人かもしれない」3人の男にまつわるストーリーが同時に展開していくんだ。

まず一つ目は、3か月前に突然家出をした愛子(宮崎あおい)と、愛子を東京から連れて帰った父・洋平(渡辺謙)、2か月前にふらりと現れ、洋平と同じ千葉の漁港で働く田代(松山ケンイチ)の話。

8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた洋平。父の職場に、お弁当を届ける内に、愛子と田代は次第に親密になっていくんだけど…。



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ミーちゃん

父としては、素性の知れない男と娘が仲良くしていたら心配だよねぇ。


わたし

二つ目は、昼は大手通信会社に勤め、夜はクラブで出会う男との一夜限りの関係を続けていた優馬(妻夫木聡)と、新宿で悠馬が出会う直人(綾野剛)の話。互いに心惹かれながらも、自分の事を一切話さない直人に、悠馬は不安になっていくんだ。

この二人は役作りのために実際に一緒に暮らしたりもしていたみたい。とにかく役に入り込んでいたよ!



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ミーちゃん

そうなんだね!

わたし

そして三つ目は、沖縄で暮らす高校生の泉(広瀬すず)と、その同級生・辰哉(佐久本宝)、二人が出会うバックパッカーの田中(森山未來)の話。

男と問題を起こした母と、夜逃げ同然で沖縄に来た泉は、辰哉と遊びに来た島で田中と出会い、那覇で再会するんだ。自由に暮らす田中を、泉と辰哉は慕っていくんだけど…。



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ミーちゃん

この中に、事件の犯人がいるかもしれないってことだよね。

わたし

犯人の指名手配写真や、後ろ姿の映像などは、見ようによっては3人とも犯人に見えるような絶妙な感じになっていてね。

だから、最後まで「犯人は誰なんだろう」とドキドキしながら、観ていくことができるんだけど…。この映画の核は「誰が犯人か?」の謎解きではないんだよね。

ミーちゃん

と言うと…?

わたし

原作にはなかった、犯人のプロファイリング的な要素も映画には加えられていたらしいんだけど、犯行の動機についても「こうでした」というハッキリとした答えを渡されるというよりは、観た人それぞれが思いを馳せるような感じかな。

正直、映画を観ながらヒントを集めて行って、誰が犯人かを予想するような作りにはなっていなかったように思う。だから、犯人がわかってスッキリしたとか、そう言った感想は持たなかったな。

見終わった後は気持ちが沈んだし、衝撃的なシーンもあるので、後味が良かった訳ではないように感じていたんだけど…。しばらく経ってからじんわりと色々考えちゃって。


ミーちゃん

どんなことを?


わたし

この映画では、登場人物それぞれが、大小あれど「怒り」を持っていたり、経験したりするんだよね。その過程で徹底的に描かれているのが「人を信じる難しさ」じゃないかなぁと。

もちろん、すぐ人を信じてしまう人もいれば、どうしても疑ってかかってしまう人もいるし。信じていても騙されたり、裏切られたりすることもある。でも人はやっぱり誰かを信じずにはいられない生き物だし、信じたい。そんな気持ちになったよ。

ミーちゃん

誰かや何かを信じているからこそ、「怒り」っていう感情も湧くのかもしれないね。

わたし

ちょっと重い作品だけど、豪華俳優陣のこれまでにないような重厚な演技や、新たな一面が観られることは間違いないし、いろいろ感じたり、考えたりするにはぴったりの映画かもね。


ミーちゃん

そうだね。まずは観てみようかな!


  • 原作:吉田修一
  • 監督・脚本:李 相日
  • 出演:渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、ピエール瀧、高畑充希、池脇千鶴、※宮崎あおい、妻夫木聡 ※宮崎あおいの崎は立つ崎が正式表記
  • 上映時間:103分
  • 公開日:9月17日(土)より全国東宝系にてロードショー
  • 公式サイト:http://www.ikari-movie.com/
  • (C)2016映画「怒り」製作委員会

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